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TRC日記

ジュニア陸上チームTRCの活動日記  

感染症に関する情報発出の規制

 8月末電子出版発売を目標に執筆し、なんとか目標達成の8月31日にAmazonのKindle版として発売出来た。題名は『ファクターXの正体:新型コロナウィルス感染症の日本における感染実態_多田芳昭著』。http://www.amazon.co.jp/dp/B08H1JGVYQ

 しかし、発売までに一山二山あって、痛感させられたのが、この旬のネタは有象無象の出所不明、意味不明、論理矛盾の情報があまりにも多すぎるということだ。

 この情報氾濫の結果、現在では、基本的に、公式に発表された情報以外の発出を規制する動きがあり、情報発出は厳しい状況である。そのため、本書も当初は発刊を断られていたのである。確かに、情報氾濫による混乱を起こさせないためには必要なのだろう。しかし、その判断基準が不明である。想像でしかないが、医療系の肩書のない人間からは基本的に内容確認などせずに、いい加減な内容と勝手に判断されて審査さえされない。ましてや、無名の著者の著作物であれば相手にしないのだろう。

 今回発売した『ファクターXの正体』は、使っているデータは、厚生労働省や都道府県の公式データであり、そのデータを冬から蓄積し、独自に集計したものである。加えて、医大や研究所、マスコミなどの公式発表データも参考にしている。その上で、著名人の説や、論文などの考え方も検討させて頂いている。統計処理自体は著者の独自視点も加わり、論理展開して仮説を立て、検証するという極めて科学的なアプローチを主とさせて頂いている。
 つまり、どこからどう言われても、公式でない情報を元にしていると言う謂れはないと胸を張れるのだ。もちろん、科学には反論、異説が存在してしかるべきだが、他の意見を意味もなく排除する姿勢は、絶対に良い状態とは思えないし、科学的ではないのである。
 その結果、再審査して頂き、無事出版にこぎつけられたのだ。

 本書で展開されている説の多くは、一般的には異論があるかもしれない。であれば、議論を戦わせれば良いだけではないだろうか。むしろ、出鱈目な感情論に支配されている事態を憂いて筆を執っている内容なので、感情論で封殺せずに、議論を戦わすことは好ましい事態なのである。

 簡単に申し上げる。諸外国は、日本より桁違いに多くのPCR検査を実施したのは事実である。そして、感染者数・死者数は日本より桁違いに多かったのも事実。この二つの事実を原因と結果の因果関係と結び付けただけである。
 この状態で、多くの識者、モーニングショーなどの報道は、日本でPCR検査を諸外国と同じ様に増やして、徹底検査を実施しなければ、感染を抑え込めないと言う。PCR検査を増やせば感染を抑え込めると信じて疑っていないのだ。これを論理破綻と思わない方が不思議で仕方がない。
 PCR検査は医療目的で医師が診療方針を確定させるために行うのが基本だ。それ以外にも、クラスター対策など濃厚接触者の追跡には有用だろうし、日本ではこの必要とされる検査体制すら整っていなかったのも現実であった。そのための検査体制強化は当然必要である。しかし、諸外国のPCR検査はそこに留まっていない。PCR検査をして安心したい、と多くの人は言うが、検査で安心は決して勝ち取れない。

 常識という枠で、極めて感情的・情緒的に論理矛盾を無理に通す。検査という方法、手段の科学的事実を曖昧にしてしまい、極めて感覚的な安心と結び付けるのは、間違っている。この姿勢に異を唱えたのである。巷で感情的に危機感を煽る情報は、ウィルスや細菌に曝露される状態と感染との違いすらごちゃまぜにされて、時により都合よく使い分けている様にしか見えない。PCR検査は、そこにウィルスが存在することは検出できても、感染の有無は分からないと言っても、聞く耳を持ってすらもらえない。

 本書内では、PCR検査を増やすことによる影響を、様々な視点で分析し、結果としてオーバーシュートに至ってしまうからくりも解明している。それでも、検査を増やさざるを得なかった諸外国の事情を、単純な感染症の視点だけでなく、人間が活動する上での判断の基準となる宗教や文化・文明の影響も考慮して解明している。実は、日本と諸外国を論じる際に、この相違点を考慮しなければならないのだ。
 そして、感染状況の予測として提唱されている『K値』の改良版として『T値』を提唱してみたり、現状のデータの不足、不備から、トレーサビリティシステムやデジタル化運用の考えなども広範囲な視点で紹介させて頂いている。

 論より証拠、一度読んだ結果のご意見を頂き、議論に繋がることを期待しております。http://www.amazon.co.jp/dp/B08H1JGVYQ


「ファクターXの正体」電子書籍で発売

表紙02


「ファクターXの正体」 多田芳昭著 発売致しました。

http://www.amazon.co.jp/dp/B08H1JGVYQ

Amazon Kindle版 での出版です。
電子書籍端末以外でも、タブレット、スマホ、PCでもアプリをダウンロードしていただくことで読書可能です。是非、ご一読お願いいたします。

日本の新型コロナウィルス感染症対策は、諸外国と比較して多くの非難を受けているが、被害は逆に桁違いに最小化できている。この原因を「ファクターX」と称しているが、いまだ実態は解明されていない。
筆者は、オープンデータの統計解析と論理思考におる仮説検証を通じて、実態を解明。
諸外国との違いは「PCR検査の少なさ」にあったのです。


PCR検査が増えない理由?


 PCR検査が増えない原因の解明として、あるワイドショーが仮説を展開していた。

 偽陽性判定者に対して、隔離措置を実施することが人権問題につながることを恐れ厚生労働省が増やす方向に舵を切れないという仮説だ。これは、事実だろう。実際にハンセン病訴訟を経験している立場、経験においては、新型コロナウィルス感染症においても、偽陽性判定者が訴訟を起こせば、国は敗訴するだろう。番組では、この問題を軽く考える専門家もいたが、それは論外としても、国民的議論が必要との方向で締めくくっていた。

 今は、検査を増やしたいという心情を全面に語るコメンテイターが多い中、流石、人権問題には慎重な局としての結論で、官僚を一方的には責められないという筋は通っていたが、視聴者側に残る印象としては、やはり間違った印象を与えてしまったのではないだろうかと危惧する。そのいくつかの点を考察する。

 まず、この仮説を厚生労働省は否定している。いや、正確に言うと、例え本当でも、絶対にそうだとは言えない領域であろう。従って、この仮説のニュースソースは、根拠のないものだ。それは、経済専門家が想像で発言したに過ぎないのである。

専門家委員会の構成員として感染症の専門家だけでは偏った方向に意見が集約するという懸念から、各種施策に対しての経済的影響を検証し、感染症対策と経済対策の両面から政府が検討できるように経済の専門家が加えられたはずだ。その経済専門家が、なぜか発信しているのは、経済的影響ではなく、PCR検査を増やせという発言が主で、筆者は首をかしげていた。そして今回、印象だけで語った様だ。

筆者自身も、この仮説には本音では同意する。しかし、報道で発信するには裏取りが無さすぎるし、単なる想像だけで語っているのは問題だろう。そして、新型コロナはハンセン病と異なっているのだから、という綺麗ごとで片づけられるものではない。一部の人権侵害を国民の理解をもらうべきだし、もらえるものだと言う印象を与える発言が多かったが、それは浅はかであり、そんな簡単ではない。偽陽性で社会活動を制限され被害を被った人が訴訟を起こした時に無責任な発言をしたコメンテイターが同じ発言ができるとは思えない。人権侵害であることは間違いないのだから。

更に酷い意見が、偽陽性でも複数回PCR検査を繰り返せばいい、それで問題はなくなると。自称科学者らしいが、科学者は算数もできないのかとあきれてしまう。その間違いを示すために、簡単な確率計算でシミュレーションしてみたい。番組中、特異度を99.9%と設定していたが、ここでは一般的に言われている99%から99.9%と幅がある特異度に関して、精度が低く影響の大きい99%で検証すべきだろうと考え、99%で各シミュレーションを行っている。

PCR検査1回では、100人に1人、人権侵害を受けることになる。これに対して、PCR検査を3回続けて実施すると仮定しよう。3回続けて検査を行って1度でも偽陽性と判定される確率は、いくつになるだろう。3回連続偽陽性は、0.01の3乗と確かに確率は低くなる。しかし、2回偽陽性判定は、0.01×0.01×0.99×3で0.000297、1回偽陽性判定は、0.01×0.99×0.99×3で0.029403となる。つまり、3回検査して、1回以上偽陰性と判定される確率は、これらの総和で0.029701と、1回の100人中1人と比較しておよそ3倍も確率が高くなり、100人中3人が人権侵害を被る。回数を増やせば、人権侵害の被害者が増えるのだ。

まさか、連続検査して、毎回陽性にならない限り陽性者として扱わないというのだろうか。それでは、偽陰性による感染拡大をさらに増やすだけでしかない。本当に単純な確率計算なのだが、そんな計算もせずに回数を増やせばよいというのは到底科学者の発言とは思えない。

番組では、中国の徹底したPCR検査の特異度が99.9%よりも更に高くなると伝え、あたかも精度はまだまだ高められると印象付けられていた。まず、確率がゼロでない限り、日本の場合、人権問題のリスクからは逃れられない。中国の場合は、香港問題をみても分かるように、日本の人権意識とは全く次元が異なっている。そもそも、中国の発表数字にどれだけ信頼性があるのかは疑問であり、殊更持ち出すべき数字とは思えない。偽陽性という定義すら同じかどうかも分からない。

あくまで中国の場合、PCR検査で感染を抑制したのではなく、強力な隔離政策にて抑制できたのだ。その時点で人権意識が日本と同様の訳がなく、同じことを実施したら、日本の場合人権派団体の騒ぎようは容易に想像がつく。

特措法でも、緊急事態時の人権の制限に関して、いまだ整理が出来ていない。それほど、憲法の重しが大きいのが日本なのである。例え、法律で定めたとしても、違憲とされればそれまでだ。ましてや、番組放送時点では緊急事態も宣言されていない。日本のPCR検査が増えない、一つの要因になっていることは間違いないだろう。しかし、それだけではない。

偽陰性の問題がある。偽陰性は、安心を代償に悲劇的な感染拡大を招いてしまう。その事実を理解して、増やさないのか、理解していないが、たまたま増やせていないのかは定かではない。確かなのは、無暗にPCR検査を増やし、強力な隔離政策が採れなければ、最悪のシナリオに向かうことだけは確実なのだ。


陽性率のなぞ


陽性率の謎について考察する。マスコミや巷での陽性率に対する考え方は、『陽性率が高いと市中感染が広がっている』、『検査が充分に行われていないので、検出されていない感染者が大勢存在する』となっており、繰り返し刷り込まれることによって、信じ込まされている。しかし、論理的には反論が出来るにも関わらず、この件に関して一切反論が無いのは逆に奇異に感じる。

前述の奇っ怪な論理展開は、検査対象が無作為抽出であることを前提としている様に思える。それであれば説明は可能だ。しかし、日本の様にクラスター対策を重視し、感染経路を徹底的に調査しつぶして行く方策の場合、検査対象は無作為抽出ではなく、一定の条件で絞った対象である。その場合、寧ろ、陽性率が高いという事は、『感染経路トレーサビリティ精度が高い』、『クラスターを確実につぶしていけている』とも評価できるのだ。

数字で検証してみよう。感染率が20%に達するクラスターと想定される1000人の集団と、無作為抽出の1000人の集団、感染率は現状でも1%未満だろうが、仮に1%と設定してみる。検査の前提条件は一般的に言われている、感度70%、特異度99%とした。

クラスター集団は、1000人の内、感染者200人で、真陽性判定は140人、偽陰性判定が60人、非感染者800人の内、偽陽性判定は8人、真陰性判定は792人となる。集計すると、陽性判定は148人となり、陽性率は14.8%となる。

無作為抽出集団は、感染者10人の内、真陽性判定は7人、偽陰性判定が3人、非感染者990人の内、偽陽性判定10人、真陰性判定980人となる。集計すると、陽性判定は17人となり、陽性率は1.7%となる。

どちらの陽性率が高いか一目瞭然だろう。しかし、一般的には、上記どちらかのみという事は現実的にはあり得ず、上記条件に、クラスター集団の占有率をa×100%として再検証してみる。

1000人の対象に対してクラスター集団は1000×a、無作為抽出集団は1000×(1-a)となる。

クラスター集団の感染者は(1000×a)×0.2なので、

真陽性判定は(1000×a)×0.14

偽陰性判定が(1000×a)×0.06

偽陽性判定は(1000×a)×0.8×0.01

真陰性判定は(1000×a)×0.8×0.99、 となる

無作為抽出集団の感染者は(1000×(1-a))×0.01なので、

真陽性判定は(1000×(1-a))×0.007

偽陰性判定が(1000×(1-a))×0.003

偽陽性判定は(1000×(1-a))×0.99×0.01

真陰性判定は(1000×(1-a))×0.99×0.99、 となる

両集団の集計は、感染者が(1000×a)×0.2+(1000×(1-a))×0.01

            =200×a+1010a =190a+10

真陽性判定は(190a+10)×0.7

偽陰性判定が(190a+10)×0.3

偽陽性判定は(990190a)×0.01

真陰性判定は(990190a)×0.99、 となる

従って、

陽性判定は (190a+10)×0.7 + (990190a)×0.01

     =133a+7 +9.9 -1.9a = 131.1a+16.9

陽性率は (131.1a+16.9)÷1000 ×100% となる。

 

極めて単純な、中学生の数学で求められる。この結果、クラスターを対象とする、狙った検査、目標をターゲティングされた検査の占有率aが高いほど、陽性率は高まる数学的証明となっている。

 勿論、実際の状況で、市中感染が治まっている状況では、クラスターが発生していないのだから、自然と陽性率は下がるのは当たり前。皆が勘違いしている、或いは気付いていながら何らかの意思を持って偽っているのは、クラスターの捕獲云々を無視して、市中感染が治まっている状態では陽性率が低いと論理を飛躍させてしまっているのである。しかも、更に決して逆は真でないにもかかわらず、陽性率が高いのは市中感染が広まっているとする無茶苦茶な論理展開を堂々と行っている事は大問題である。

 整理すると、陽性率が高まる条件には、二通りあって、『市中感染率が高まる事』『検査対象のクラスター占有率が高い事』なのであり、後述の条件を無視してはいけない。

特に日本の場合、陽性率と感染拡大収束の推移を比較すると、陽性率が高い状態で感染収束に向かって行った事実がある。これはクラスター対策による陽性率UPの要素が強いと仮定する方がスンナリ辻褄が合うと考えられるのである。

東京都の周囲との協調性のない、数々の非論理的な対応の責任は大きい


世の中で当たり前の様に流布される論理矛盾を指摘し続けている。その構造の殆どが、事象に対する論評を結論ありきで捻じ曲げる報道にあり、同様の別事象が発生した場合に別の結論に捻じ曲げても聞く側に違和感を感じさせない高等テクニックと言ってもよい。これは聞く側の責任として、思考停止を止め、論理思考力を働かせ、事実と真相を常に考え続ける必要がある。

今日は新型コロナ感染症の無症状者からの感染リスクに関して検討する。マスコミや多くのコメンテイター、専門家も含めて、無症状者からの感染リスクが高いので、PCR検査を徹底的に増やして、地域の全員検査などで感染者を同定しなければならないと、強弁し電波に流し続けている。その中で、偽陰性の問題は分かっているが、そんなこと関係なくそれでも検査する必要があるのだと、あたかも承知の上での正当な意見であると言うが、前段と後段の論理矛盾に気付いていない、否、気付いているのに、あたかも偽陰性の問題は問題がなく、全員検査が唯一の手段だと印象操作を行っている。その証拠が数字の根拠を示さない。これは詐欺でもよく使われる手法である。本当に偽陰性が問題ないと主張するのなら、感染者の30%、いや集団検査などで集団の特性が明確でない場合更に感度が落ちることも考えると、最低でも感染者の1/3、普通に考えて40%が偽陰性と判定される。100人の感染者集団に対する検査で、40人もの偽陰性者が出て、市中に拡散される可能性があるということだ。この40人と言う数字が問題あるか無いか、数字を明確に伝えた上で問うのならまだいい。一般人は、検査結果に間違いがある、感度がこんなに低いとは決して思っていない、それが一般の感覚であろう、それを承知の上でPCR検査は精度が良いとだけ言って、偽陰性は問題ないと言い放つのは詐欺と言っても良い。

 

ここで、無症状と言うカテゴリに関して、論文や発表などから事実を整理していきたい。

まず、中国アジア各国の臨床データを研究した論文(Xi He, et al., "Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19." nature medicine, Vol.26, 672-675, April, 15, 2020)から確認すると、『感染者が他者へ感染させる感染力は、発症する2~3日前から高まるとし、発症後7日以内に感染力が低下する』とある。

ここから、やっぱり無症状者でも感染させることが記されている、全ての無症状者をあぶりださねばならない!と言うのは論理の飛躍である。ここで他社への感染は、全ての無症状者ではなく、発症2~3日前に限られていることに注目するべきである。2~3日先の未来の事は誰にもわからないのだから、全ての無症状者を洗い出さねば100%抑えることは出来ない、という論理は正当である。しかし、本当に100%抑える必要があるのか?ある程度抑えることで一部リスクを受容するという判断もリスクマネンジメントの世界では当たり前の検討事項なのである。一生症状が出ない、本当の無症状者も現実には存在するのであり、このカテゴリは他人に感染させない、何故なら発症しないから発症2~3日前は一生来ないからだ。

もう一つ、WHOのバンケルコフ氏の発言から引用すると『症状がある感染者だけでなく、無症状の感染者もほかの人にウイルスを感染させる力を持っている。感染した人のおよそ40%は、無症状の感染者からうつされていたとするいくつかの研究がある』とある。

成程、全体の40%も無症状者から感染するのは無視できない、無症状者を炙り出さねば!と言うのも正解の様で少々勇み足である。前出の論文の発症前2~3日、発症後7日に注目すると、単純に日数で同等の確率と考えれば、10分の3が感染力のある無症状者である。単純に考えても30%が無症状者から感染するという裏付けであり、現実問題この10日間均等の感染リスクではない為40%となっても何ら違和感を感じない。まず、10日間均等ではなく、通常は正規分布、しかし、今迄のウィルスの残骸が長く残存する傾向を見ても、上昇カーブよりも下降カーブの方がなだらかである想定がなされる。するとピークが発症前後にシフトし、更に無症状者が占有する分布は高まる。そして、有症状者は一定割合で自粛することもあると考えると、実際は有症状者からの感染リスク割合が低まる。結果として、無症状者から40%と言う数字は、何ら統計的にも、論理的にも否定できる要素のない妥当な数字である。

お気づきだろうか?検査を徹底的に強化して全員検査するべきという根拠は40%の無症状者による感染リスクを野放しにできないから、だが、検査して偽陰性として市中に放たれるのは40%と同じ割合だ。騙されたような感触をお持ちかもしれないが、これが不都合な現実である。これだけでも徹底検査は意味がないと断定できるはずだ。

更に加えて、検査には偽陰性とは逆の偽陽性と言う判定もある。検査数が増えれば増えるほど、この偽陽性の被害者が増える。これは冤罪の様なものである。

そして、発症前の無症状とは、本当に完全に無症状かと言うと、そうでない可能性が高い。体調の異常を大なり小なり感じ取る、風邪の引き始めの状態、或いは、富川アナの様に症状があって快癒した状態など、症状基準で注意喚起、養生、自粛する行動が感染リスクを低下できるので40%よりは低下が期待できる。

徹底検査の偽陰性の方は、それでも注意して欲しいと言って誰が聞く耳を持つのか?それこそ症状がある人間は、陰性でもまだ聞く耳を持つ可能性はあるが、無症状者の陰性判定者は、聞く耳を持つわけがない。全員に注意喚起するのも、多くの真正陰性者の行動を制限するなど出来ようがない。それは、全ての人間の行動抑制と変わらないからだ。即ち40%はそのままリスクとなる。

検査と言う労力をかけて、寧ろ感染リスクを高めてしまう、少なくとも数字的にはそうなる。これこそがファクターXの一つであると言える。政府は従って、表向きは世論を刺激しない様に言葉を選んでいるが、無暗な検査には消極的なのである。それでもマスコミやほんの一部の政府を批判する意思を持つ首長を中心に世論を煽る感情論や、一部の数字を都合よく摘み取って、他を無視することを止めない。検査のあり方についての政府追求に、検査信望派の意見は多数あるだろうが、数字的・論理的根拠を持っての意見は聞いた事が無いのも事実である。PCR検査を増やすことが至急命題だ、感染症対策の基本だ、そんなの議論する必要もない、とか上から目線の決めつけばかり、中世の魔女裁判に近しい。確かに、必要なPCR検査を実施できる体制強化は必要だが、不必要に、無暗に、なんでもかんでも検査実施が正義という感覚は何の論理性もなく、百害あって一利なし、少しは疑ってかかって欲しい。

本庶佑先生がおっしゃった検査を増やせと言う背景に注目すべきもう一言があった。検査は陰性と出ても非感染者である事の証明にはならず、例え陰性と判定されても安心されては困るのは科学では当たり前だ、と言っている。この部分を無視して、検査を増やせと言うところだけ切り取るのが情報操作に他ならないのである。

 

今の東京都の検査数増による陽性者増は、不可思議な状況である。単純に陽性者がこれだけ増加すると普通は重症者も一定数増える。ある一定のタイムラグはあっても、既に十分な時間は経過しているにも関わらずである。それが例え若者が中心の感染だとしても、現実は未だ重症者は増えるどころか減少している。これは一定数、完治者の残骸ウィルスを検出しているだけとの仮説以外に現時点で相応しい仮説が想定できない。この仮説検証には抗体検査をして確かめるという動きで確認はできるが、その様な動きも全くないのが東京都の非科学的な所以である。しかし、増え続ける状況下で、ここにきて、本当の感染者が、全体像から隠され適切な対応が出来ず、偽陰性判定で市中感染を広め始めたという疑いが消せない。関東圏に広まり始めただけでなく、大阪までも広がりつつある。東京都の責任は大きい。

 

全く話は変わるが、最近の報告で注目すべき報告が上がっている。まだ、詳細は確認していないが、抗体検査の量的検証・時間経緯の調査であり、IgG抗体がIgM抗体より先に検出される人がアジア系で存在するとの研究結果である。アジア人は何らかの既感染者が多いと想定され、であれば新型コロナに対しての一定の免疫力を既に持っている可能性を示唆している。これは注目に値するので様々な角度で確認してみたい。